名護でアジサシの繁殖状況調査 環境省

オーストラリアなどからこの時期に沖縄に渡ってくるカモメ科の海鳥、アジサシの繁殖状況を調べる調査が13日、名護市で行われました。

絶滅のおそれが指摘されている「ベニアジサシ」と「エリグロアジサシ」は、毎年5月から9月にかけて繁殖のためオーストラリアやインドネシアから沖縄に飛来してきます。

県内の主な繁殖地の1つ、名護市の屋我地島周辺では、13日、環境省によるアジサシの繁殖状況の調査が行われました。

環境省の職員や専門家がボートに乗り込み、飛来した数を数えていたほか、岩礁に巣を作って卵を温めたりひなを抱いたりしている個体の状況を調べていました。

また、アジサシは繁殖期を迎えると神経質になり人が近づくと子育てをやめてしまうため、注意を呼びかける看板を設置していました。

環境省によりますと、13日の2時間半の調査では「エリグロアジサシ」があわせて61羽、営巣も20あまり確認できたということです。

環境省やんばる自然保護官事務所石川伊智子さんは「屋我地島周辺は繁殖の貴重なエリアとなっている。繁殖シーズン中はマリンスポーツや釣りを楽しむ人たちには繁殖の成功率に関係するので岩礁に近づかないなど気にかけてほしいです」と話していました。