「ryuchell」さん死去

タレントの「ryuchell」さんが12日夕方、東京・渋谷区の事務所の中で死亡しているのが見つかりました。
警視庁が詳しい状況を調べています。

12日午後5時半ごろ、東京・渋谷区にある事務所でタレントの「ryuchell」さんの意識がないと、関係者から警視庁に通報がありました。

警察や消防が駆けつけましたが「ryuchell」さんはすでに亡くなっていて、現場の状況から自殺とみられるということです。

警視庁が詳しい状況を調べています。

【事務所周辺では】

「ryuchell」さんの事務所が入る東京・渋谷区の建物の近くには警察の車両が止まっていて、部屋の中には警察の捜査員とみられる数人がいました。

また周囲には大勢の報道関係者集まり住民などが心配そうに見守っていました。


【ryuchellさんは】

事務所のホームページによりますと、タレントのryuchellさんは沖縄県出身の27歳。

高校卒業後に上京し、原宿でショップ店員として働きながら読者モデルとして活躍しました。

また、NHKの高校講座やバラエティ番組などテレビにも出演して人気を集めました。

2016年に結婚し、子どもが誕生したことや家族、そして自分の生き方などについてメディアでも発信していましたが、去年、自分のSNSで、夫として生きることにつらさを感じるようになり、夫と妻としての関係を解消することを選んだという内容のメッセージを発信していました。

【ジェンダーに関する発信】

ryuchellさんは、「男らしさとは何か」と悩んだ幼少期の経験を踏まえて、ジェンダーに関する発信をたびたび行ってきました。

2019年12月には「ジェンダーレス」をテーマにしたNHKのWEBサイトの記事の中で、「自分の好みが周りの男の子と違うからとイメージを決めつけられ、一般的な男らしさと自分の生きやすさとの間の大きな溝を感じていました。男の子はこうあるべきと強要され、自分はおかしいのではないかと感じて悲しかったのを覚えています」と答えていました。

その後「結婚して親になり、守るべきものができてさらに頑張っていこうとする姿に『男らしい』という声が寄せられたとき、とても嬉しく感じました」と語り、「男らしさ」の基準はさまざまだということを知ったといいます。
そのうえで性別のイメージに縛られることなく、自分らしく生きることの大切さを感じるようになったということで、子どもとの接し方について、「これから息子はどんな選択をするか分からない。もしかするとお相撲さんになりたいというかもしれない。僕として理解できないことに興味を持つかもしれない。でも信じたいと思います。理解できないけど信じている。それが子どもに伝わるような親になりたいなと思います。大人の概念を押しつけることで子どもの才能や将来が狭まってしまうかもしれない。そういうことに気をつけながら大人は子どもに声をかけるべきだと思います」と話していました。

【ryuchellさんの最近の投稿】

タレントの「ryuchell」さんが最近、SNSに投稿していた内容です。

去年8月25日には、インスタグラムに妻のpecoさんと離婚したことについて「2人で今後についてよく話し合い、これからは“夫”と“妻”ではなく、人生のパートナー、そしてかけがえのない息子の親として、家族で人生を過ごしていこうね。という形になりました。もちろん、今まで通り家族で暮らします」などと投稿してます。

ことし5月1日には息子の写真とともにツイッターに投稿し、「真実ではない記事や情報が出回る中、きちんと信じてくれて理解してくれている方も居ますが、改めてお伝えさせていただけたら嬉しいです。私たちは以前お伝えしたとおりもう夫婦ではありません。てこがこれから進む道を心から応援しています。そして。この子の親を辞めたつもりもありません」「まるで一切子育てをしていないように思われてしまうことはもちろん私のせいでもありますので上手に見せることができず心配をかけ誤解させてしまい申し訳ありません」「私のたいせつな子供は、夏に5歳を迎えます。だいすきだよ、ずっと。」などとつづっています。

そして今月3日にはツイッターに「耐えようっ」とひと言だけ投稿していました。



【相談窓口】

不安や悩みを抱える人の相談窓口です。

SNSなどの相談窓口は、厚生労働省のホームページで紹介していて、インターネットで「まもろうよこころ」で検索することもできます。

URLは、「https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/」です。

電話での主な相談窓口は「よりそいホットライン」が0120−279−338、「こころの健康相談統一ダイヤル」が0570−064−556となっています。