ケガ回復の「ノグチゲラ」をやんばるの森に放鳥

国頭村の民家の窓ガラスに衝突しケガをして保護されていた国の特別天然記念物の「ノグチゲラ」が回復し、10日やんばるの森へかえされました。

このノグチゲラは、3年前の令和2年6月に、国頭村の民家の窓ガラスにぶつかって、動けなくなっているところを発見されました。

メスの幼鳥で、右側の胸の骨が骨折し、飛ぶことや立ち上がることもできず、うるま市にあるNPO法人「どうぶつたちの病院沖縄」で、3年間にわたって治療とリハビリを受け、このたび回復したということです。

10日は、国頭村にある森林公園で、地元の子どもたち20人余りも参加して放鳥が行われ、大きさが30センチほど、体重が142グラムまで成長したノグチゲラは、環境省やNPOの関係者、それに、子どもたちなどに見守られながら、森に向かって飛び立っていきました。

「ノグチゲラ」は沖縄本島北部だけに生息し、国の特別天然記念物に指定されているキツツキの仲間です。

参加した小学2年生の男の子は「初めてみました。ノグチゲラが飛ぶことができて良かったです。自然を傷つけないようにしたい」と話していました。

環境省やんばる自然保護官事務所の椎野風香自然保護官は「ノグチゲラが窓ガラスに衝突し、放鳥できるまで回復するのは、珍しい。3年間、リハビリをして放鳥できたことは良かった」と話していました。