那覇市の小学生が石垣島で「戦争マラリア」学ぶ

石垣島を訪れている那覇市の小学生が、太平洋戦争末期、八重山地方で軍の命令によって避難させられ多くの住民が命を落とした「戦争マラリア」について学び、平和の大切さを考えました。

「戦争マラリア」について学んだのは、5日から2泊3日の予定で石垣島を訪れている那覇市の城岳小学校の5年生の児童96人です。

児童たちは石垣市の県営バンナ公園にある慰霊碑の前に集まって、「戦争マラリアを語り継ぐ会」の宮良純一郎事務局長から話を聞きました。

この中で、宮良さんは「地上戦が行われた沖縄本島とは別に八重山地方でも戦争の悲劇があり、旧日本軍の命令で、住民がマラリアの流行する石垣島や西表島の山間部に強制的に疎開させられ、3600人余りが犠牲になった」などと説明しました。

そのうえで、「戦争の悲惨さを風化させないために過去を忘れず未来に伝えていくことが大切だ」などと訴えました。

最後に、児童たちは千羽鶴を慰霊碑に供えて黙とうをささげ、平和への思いを新たにしていました。

参加した女子児童は「沖縄戦やマラリアで亡くなった人が多いので、これからはそんな人を出したくないと思いました」と話していました。

また男子児童は「自分たちも平和でいられるように後輩たちにも伝えていきたいと思いました」と話していました。