名護のビール工場から冷却水流出 29日までに被害の報告なし

名護のビール工場から冷却水流出 29日までに被害の報告なし

27日、沖縄のビール会社の名護市の工場から、食紅で赤く着色された食品添加物を含んだ冷却水が流れ出ました。
一時、近くの川や漁港が赤く染まりましたが、会社によりますと、29日までのところ、被害の報告はないということです。

沖縄のビール会社、オリオンビールによりますと、今月27日午前7時に、名護市東江のビール工場の従業員が近くを流れる幸地川の河口が赤く染まっているのを見つけて会社に報告しました。

30分後、ビールタンクの設備に冷却水を送っている配管から漏れ出ていることを確認し、送水を停止させました。

会社が調べたところ、配管に亀裂が入りそこから流れ出ているのが確認できたということです。

この配管はおよそ1年半使用されておらず、点検や整備を行ったうえでことし3月から再び使い始め、前日の定期点検では異常は見つからなかったとしています。

冷却水は食紅で赤く着色された食品添加物が入っていましたが、市販の麺類やおにぎり、歯磨き粉などに使用されているもので、人体などに大きな影響を与えるものではないとしています。

これまでのところ会社には被害の情報は入っていないということで、食紅で着色した理由について、台風などで配管が壊れ、流出した場合に備えての対応だったと説明しています。

オリオンビールは「皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを重ねて深くおわび申し上げます」としたうえで、再発防止に向けてセンサーを設置して監視を強化するとともに、緊急時に対応するための訓練を行っていくことにしています。