伊平屋島で「空飛ぶクルマ」試験飛行 海上飛行は国内初

次世代の移動手段として注目が集まる「空飛ぶクルマ」の国内では初めてとなる海の上を飛ぶ試験飛行が伊平屋島で行われ、将来的には離島と沖縄本島を結ぶ乗り物などとして期待されています。

「空飛ぶクルマ」は、ドローンの技術などを応用し、人や物を乗せて主に電動で飛行する乗り物で、実用化を目指した取り組みが世界的に進められています。

今月7日に伊平屋島で行われた試験飛行では離島での利用を視野に、騒音の大きさなどさまざまなデータを取得するため東京に本社があるコンサルティング会社など4社が共同で行いました。

使用された機体は中国のメーカーが製造した大人2人乗りであらかじめ決めた地点の移動を自動で行います。

試験飛行は、人を乗せずに行われ、伊平屋島から橋でつながる野甫島までの往復およそ2キロを海の上を飛んで行いました。

「空飛ぶクルマ」を海の上を飛ばして試験飛行が行われたのは国内では初めてで、取り組みを行った会社では今後、離島と沖縄本島を結ぶ交通手段や遊覧飛行の乗り物などとしても活用を目指すということです。

取り組みを行った日本空港コンサルタンツの平野猛也企画開発部長は、「海上ということで風も強かったが、飛行は安定しており、『空飛ぶクルマ』の可能性を実感した。沖縄は離島も多く、観光の島でもあるので、新しい移動の利便性が重要だと思っている」と話していました。