五穀豊じょうを願う伝統行事「アブシバレー」行われる 名護

農作物から害虫を追い払い、五穀豊じょうを願う伝統行事、「アブシバレー」が11日、名護市で行われました。

沖縄のことばで「アブシ」は田んぼの「あぜ」を、「バレー」は「払う」で、田や畑の害虫を追い払うという意味の「アブシバレー」は、毎年この時期に行われる沖縄の伝統行事です。

11日は、名護市の羽地地域の4つの地区の代表およそ10人が参加し、地域の拝所を訪れて米や酒などを供え、五穀豊じょうや住民の無病息災を祈りました。

このあと地区の代表は、近くの海岸でバナナの茎で作った長さおよそ80センチ、幅50センチほどの「虫舟」と呼ばれる舟に畑で捕まえたタニシなどを乗せ、海に流しました。

害虫などが海のかなたに去って戻ってこないようにという思いが込められているということです。

行事を行った名護市仲尾地区の玉城清市区長は「五穀豊じょうと地域繁栄を願って毎年行っている。名護市をはじめ、沖縄県の地域が発展することを願っています」と話していました。