新型コロナ感染再拡大 医師 必要な医療提供できないおそれ
新型コロナウイルスの感染が再び拡大する中、県内の病院に勤める医師は想定を上回るペースで入院患者が増えているとして、このままでは必要な医療を提供できなくなるおそれがあると指摘しています。
NHKの取材に応じた永田恵蔵医師によりますと、県立北部病院では連日、複数の患者が救急外来で受診し、29日現在、18人が入院しているということです。
こうした入院患者について永田医師は「症状がかなりきつい人や肺炎を起こしている人もいて、感染が拡大しているし、悪化する人も増えてきている印象だ。入院患者は高齢者が多いが、基礎疾患などリスクを抱えた40代や50代も入院している」とし、想定を上回るペースで入院患者が増えていることを明らかにしました。
そして「ほかの疾患に医療資源が割けない状況になりつつある。このまま増えると県内全地域で手術や外来が制限された去年の夏に近い状況となり、医療が必要な人に提供できない状況になるのではないか。5類に移行して新型コロナに関する情報が得られなくなる中で、もう1度、コロナがどういうものだったか振り返ってほしい」と述べ、感染を広げない対策を一人ひとりが取るよう呼びかけました。