国頭村の海岸への漂着物 中国のロケット部品か

沖縄県国頭村の海岸に、今月に入って、白く台形状で緩やかに湾曲した大きな漂流物が相次いで見つかりました。
専門家によりますと、「ロケットの先端部分の部品でこの場所に漂着するのは、中国のロケット以外に考えられない」としています。

今月14日、国頭村の辺戸岬近くの海岸で、ウミガメの調査を行っている嘉陽宗幸さんが、大きな漂流物を見つけました。

見つかった物体はいずれも表面は白く、台形状で緩やかに湾曲していて、長さが4メートル10センチあまり、幅が最大で2メートル80センチ、厚さが4センチほどあります。

また今月19日には、現場を確認していた村の職員が、同じ形状で一回り小さい物体が漂着しているのを確認しました。

村によりますと、2つの物体には文字などは記されておらず、貝が多く付着していたということです。

画像を確認した中国の宇宙開発に詳しいJAXA=宇宙航空研究開発機構元国際部参事の辻野照久さんによりますと、「どう見てもロケットの先端部分で、人工衛星を保護するカバー=フェアリングだ。また、この場所に漂着するのは、中国から発射されたロケット以外に考えられない」としています。

中国は、ロケットの打ち上げに去年1年間だけで62回成功していて、打ち上げの際は東シナ海に航行禁止区域を設定して、ロケットの残骸を落下させることもあります。

発見した嘉陽さんは「これまで全く見たことのない物体というのが第一印象だ。形も独特でした」と話していました。

村は、海岸までの道が悪く、漂流物を陸上に運び上げることが難しいため、当面、沖合に流されないよう、海岸の奥に固定するということです。