石垣島沖合で座礁の中国貨物船 県が早期撤去を強く要請

石垣島沖合の国内最大のサンゴ礁が広がる海域で中国の貨物船が座礁した事故から4か月になりますが、大量のウッドチップが流出していることから、県は、23日、船会社側に、早期に撤去するよう強く要請しました。

ことし1月24日、パナマ船籍の中国の貨物船「シンハイズー2」が国内最大のサンゴ礁海域で国立公園に指定されている「石西礁湖」で座礁しましたが、いまも撤去されていません。

石垣市の中山市長と竹富町の前泊町長は先月、積み荷のウッドチップが大量に流出して海底に蓄積し、環境悪化が懸念されるとして、県に座礁船の早期撤去に向け対応することなどを求めていました。

これを受けて、県は23日、船会社側に対し、船と積み荷を早く撤去するよう強く要請しました。

これに対し船会社側からは「座礁している貨物船の向きや、うねりなど海の状況を確認したうえで積み荷の拡散防止の対策を検討していきたい。船の撤去に関しては保険組合の手続きも始まっていて、数週間のうちに業者が決まると思われる」などと答えていました。

要請を受けたあと、船会社側の仙元隆海事鑑定人は、「積み荷の回収に関しては地元の漁業者にもお願いして作業を行っています。船の撤去は業者にもよりますが6か月から9か月かかると見込んでいます」と話していました。