沖縄 北谷町 過失運転致死の罪 米海兵隊伍長に有罪判決

去年5月、北谷町の国道58号で車を運転中、時速90キロ前後まで加速して制御不能になり歩道を歩いていた61歳の男性に衝突し死亡させたとして過失運転致死の罪に問われたアメリカ海兵隊の伍長に対し、那覇地方裁判所は執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。

アメリカ海兵隊キャンプ瑞慶覧に所属する伍長ジョシュア・シーゲル被告(21)は、去年5月、北谷町の国道58号を時速90キロ前後まで加速しハンドルを急に左に切ったため制御不能になり、歩道を歩いていた宜野湾市の61歳の男性に衝突し死亡させたとして、過失運転致死の罪に問われました。

これまでの裁判で伍長は罪を認めていて、検察は禁固1年8か月を求刑した一方、弁護側は執行猶予の付いた判決を求めていました。

22日の判決で那覇地方裁判所の加藤貴裁判官は「湿った一般道を走行中、法定速度を大幅に超過する不用意な急加速によりスリップすると、続く急ハンドルによってコントロールを失い、被害者に車を衝突させ、死亡させた。運転者として不注意、過失の程度は誠に大きい」と指摘しました。

その上で「基地内での速度違反歴もありながら、同様の運転行為に及んだ経過からしても強い非難は免れない」などとして禁固1年8か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。

弁護士によりますと、伍長は控訴しない方針だということです。