沖縄 与那国町長“台湾有事を念頭 避難シェルター設置を”

与那国町の糸数町長は視察に訪れた自民党の議員連盟のメンバーと面会し、いわゆる「台湾有事」を念頭に島への避難シェルターの設置を急ぐよう求めました。
これに対し議員連盟はシェルターの整備に向けて政府に働きかけていく考えを伝えました。

与那国島を視察したのは外国からの武力攻撃を想定した避難シェルターの整備を目指す自民党の議員連盟のメンバーです。

一行は22日、与那国町役場を訪れ糸数町長と面会しました。

この中で糸数町長は「あってはならないことだが万一『台湾有事』が発生してしまったら確実に与那国島は巻き込まれることになる。いち早く住民を九州のどこかの自治体に避難させたいが島を離れない人もいる」と述べ、避難シェルターの必要性を訴えました。

その上で「シェルターを作るにも財政的な余裕はない。なんとか1か所でもシェルター機能を備えた堅ろうな施設の整備の支援をお願いしたい」と要請しました。

これに対し議員連盟は避難シェルターの整備に向け政府に財政的な支援も含めて働きかけていく考えを示しました。

面会のあと糸数町長は「建築基準法にはシェルターの基準がなく何年先の話になるか分からないのでシェルターにこだわることなくシェルター機能を持つ堅ろうな施設を完備してもらいたい」と述べました。

防衛省が与那国島に追加配備する陸上自衛隊のミサイル部隊について、今月15日に住民説明会が開かれたことに関連し与那国町の糸数町長はNHKの取材に対し「浜田防衛大臣には『町に丸投げしないでください』と申し上げてきた。防衛省が責任をもって説明するよう求めてきた中で説明会が行われ、かなり厳しい指摘や質問もあったが、丁寧に説明をして頂いてよかったと思っている」と述べ、防衛省の対応に理解を示しました。