沖縄電力申請の値上げ 認可 6月1日から実施予定

沖縄電力申請の値上げ 認可 6月1日から実施予定

経済産業省は19日、沖縄電力が申請していた料金の値上げを認可したと発表しました。

沖縄電力は火力発電に使う燃料の価格高騰を受けて、家庭向けで契約者が多い「規制料金」について値上げを申請していました。

経済産業省はこの申請について、消費者庁の協議などを経て今月16日に補正を指示したうえで、沖縄電力から再提出された内容が電力・ガス取引監視等委員会で、方針どおり補正されていることが確認できたとして、19日、認可しました。

沖縄電力の送配電網の利用料金の値上げ分も含めた平均的な家庭の値上げ幅は33.3%で、国と県の軽減措置を加えると2.1%の値上げ幅まで圧縮され、実際の負担額の増加は月額で171円となります。

値上げは来月1日から実施される予定で、沖縄電力の本永浩之社長はコメントを発表し、「お客さまにはご負担をおかけすることになり大変心苦しい限りですが、何とぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。値上げに伴う負担をできるだけ軽減できるよう、省エネの提案や節電の取り組みも積極的に発信してまいります。また更なる経営効率化に向けて役職員一丸となって取り組むとともに、将来に向けては、燃料価格の影響を受けにくい経営基盤を築き上げるため、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、各種施策を推進してまいります」としています。

一方、オール電化の料金メニューなど電力の小売り事業者が独自に料金を決めることができる「自由料金」について、沖縄電力は4月から値上げしましたが、6月からは逆に値下げすることにしています。

平均的な家庭の電気料金を比べると「自由料金」が「規制料金」よりも67円安くなるということです。

【沖縄県 負担軽減に向け支援】
来月1日から電気料金の値上げが始まるのに伴い、県は「特別高圧」と呼ばれる大口の契約をしている事業者に対する支援に加えて、▽家庭や小規模な商店などの「低圧契約」と▽企業向けの「高圧契約」への支援を行います。

電気料金の値上げが始まる来月からことし9月までの期間、電気料金の値引きを行う沖縄電力などの小売電気事業者に対して、▽「低圧契約」には、1キロワットアワーあたり3.0円、▽「高圧契約」には、1キロワットアワーあたり2.3円を支援します。

玉城知事はコメントを発表し、「電気料金の大幅値上げにより社会経済活動の停滞が懸念される中、県と経済界が一体となって電気料金の負担軽減に向けた包括的な取り組みを実施することに大きな意義があると考えている」としています。