各地で目撃された火の玉のようなものは中国のロケットの一部か

10日夜、那覇市など県内各地の上空で筋状に光を放つ火の玉のようなものが相次いで目撃されました。

石垣島天文台によりますと、令和4年、中国から打ち上げられたロケットの一部の可能性があるということです。

10日夜8時半ごろ、那覇市やうるま市など各地で筋状に光を放つ火の玉のようなものが上空を移動する様子が相次いで目撃されました。

NHKの職員が那覇市で撮影した映像では、火の玉のようなものが西から東に向けて1分くらいかけてゆっくりと移動していきました。
音は聞こえませんでした。

また、うるま市で視聴者が撮影した映像では複数の火の玉が塊のようになってゆっくりと移動しています。

石垣島天文台によりますと、10日午後8時33分に天文台から北の方向に光の筋が確認されているということです。

天文台によりますと、去年11月に中国から打ち上げられたロケットの一部が午後8時14分の前後5時間に大気圏に再突入するという情報があったことから、その可能性があるということです。

石垣島天文台の花山秀和室長は「時間帯や突入する方向には大きな矛盾がなく、モニターの画像に数分後まで何かが燃えたあとの煙のようなものが写っていることもあり、ロケットの一部の可能性は高いと思う」と述べました。

そのうえで「流星の場合は、通常は秒速数10キロの速さで大気圏に突入してきて、燃え尽きる速度も速いのが特徴ですが、人工的なものは突入の角度や速度、物体の大きさや材質の違いで、ゆっくりと、長い時間見える場合があります」と話していました。

【再突入したと見られるロケットとは】
今回、再突入したと見られるロケットは、去年11月5日に中国が通信衛星の打ち上げのために使った長征3号Bロケットです。

アメリカの宇宙関連産業がロケットや衛星の再突入を予測しているホームページでは、ロケットの再突入の予測を10日午後7時から1時間前後としていて、南西諸島の通過を予測していました。