集団自決から78年 読谷村の自然洞窟で遺族など参加し慰霊祭

太平洋戦争末期の沖縄戦でアメリカ軍が沖縄本島に上陸してから4月1日で78年です。
住民の集団自決が起きた本島中部の読谷村の自然洞窟では、遺族などが参加して慰霊祭が行われました。

78年前の昭和20年4月1日、アメリカ軍は沖縄本島に上陸し、上陸地点の近くだった読谷村の自然洞窟「チビチリガマ」では、翌2日、避難していた住民の集団自決が起きて子ども含む83人が亡くなりました。


1日、慰霊祭が行われ、遺族や住民などおよそ30人が参加し、ガマの中に設けられた祭壇に線香を手向けて亡くなった人たちを悼みました。

遺族会によりますと、チビチリガマで集団自決を体験した人は現在3人いるということですが、高齢化が進んでいてことしの慰霊祭には初めて体験者がいませんでした。

ガマの中には当時使われていた瓶や皿、それに包丁などが残されていて、遺族会の與那覇徳雄会長(68)は「社会情勢が不安定になっていて、沖縄にミサイルが配備されると標的になるおそれも十分あると思う。二度とチビチリガマの悲劇を起こさせないという思いで、皆さんとこのガマを守っていきたい」と話していました。