中国でビジネスを展開する企業 無人島の約半分の土地取得
伊是名島の近くにある無人島、屋那覇島のおよそ半分の土地を中国でビジネスを展開する企業が取得していた事が分かりました。
企業はリゾート開発を進めるとしていますが、村からは不安の声が出ています。
伊是名島の南西およそ1キロに位置する無人島の屋那覇島をめぐり、おととし2月、東京・港区に本社を置く中国でビジネスを展開する企業が74万平方メートルある島の面積の半分ほどにあたる、およそ38万平方メートルを取得していた事が分かりました。
関係者によりますと屋那覇島では10年ほど前、車エビの養殖を行おうと別の会社が用地買収を進めていましたが、計画は頓挫し、土地は一時、競売にかけられていました。
土地を購入した企業のホームページでは、取得した島の土地について「現在、リゾート開発計画を進めております」とありますが、これまで地元には説明はありません。
村の観光協会の担当者は「島には電気などがなく企業単独での開発は難しいのではないか。島の周辺ではもずくの養殖が行われ、さんごも多数生息しているので開発は心配だ」と話しています。
村は島のおよそ4分の1の土地を所有していますが、企業による開発計画は最近までまったく知らなかったということです。
村はNHKの取材に対し、「屋那覇島の売買には一切関わっていない」としたうえで、「村民の一部から不安の声を聞いているので、情報収集に努め、対応を検討していきたい」としています。
一方、企業はNHKの取材に対し、「数日以内にホームページにお知らせを掲載する予定だ」と回答しています。