政府の南西諸島防衛強化方針「元全学徒の会」が声明

政府が進める南西諸島の防衛強化の方針について、12日、沖縄戦を体験した当時の学生たちでつくる「元全学徒の会」が、「再び沖縄を戦場にすることに断固反対する」とした声明を出しました。

声明を出したのは沖縄戦当時、県内にあった中学校や女学校など21の学校に在籍していた人たちでつくる「元全学徒の会」です。

声明文では冒頭、「ロシアによるウクライナ侵攻を背景に、南西諸島での自衛隊の増強が進められる状況に、再び戦争が迫りくる恐怖と強い危機感を覚え、むごい沖縄戦を思い出す」としています。

そして、「日本政府がすべきことは、非戦の日本国憲法を前面に近隣の国々や地域と直接対話をし、外交で平和を築く努力と戦争を回避する方策をとることであり、いかに戦争をするかの準備ではない」としています。

そのうえで、「戦前に戻るかのような政府の動きを元学徒として見過ごすことはできない。沖縄へのミサイル配備をはじめとする自衛隊増強と軍事要塞化で、再び沖縄を戦場にすることに断固反対する」と結んでいます。