琉大病院 海外から要請があった重症患者 初めて受け入れ

琉球大学病院は、このほど、海外の病院から要請があった重症患者の受け入れに初めて応じました。
病院は、「今後は地域貢献にとどまらず国境を越えて最適な医療を提供できるように力を尽くしたい」としています。

琉球大学病院はことし7月、インドネシアのスルヤフサダ病院から、血液のがんを患っている沖縄出身の60代の女性を受け入れてほしいという要請を受けました。

女性は2か月間、発熱や肺炎などを繰り返し、原因不明のまま衰弱し寝たきりの状態になっていたということで、病院は、一刻の猶予も許されない事態だとして受け入れを決めました。

その後、同行する医療スタッフのビザを用意したり、那覇空港から病院までの緊急搬送の手配をしたりしたほか、感染症対策を講じたということです。

そして、受け入れ後に検査をした結果、女性は、血液のがんの一種で九州・沖縄に多い「成人T細胞白血病」だと診断されました。

女性は搬送時、意識がもうろうとしていましたが、治療の結果、会話ができるほどに回復しているということです。

県出身の女性は東京でツアーコンダクターをしていたことがあり、その経験を生かして、インドネシアに移り住んでからも日本人の受け入れに長年携わってきました。

こうした女性の実績を踏まえ、日本人などでつくるバリ日本人会が「何とか助けになりたい」とカンパを募り、沖縄に向かうプライベートジェットの費用を工面したということです。

琉球大学病院第二内科血液グループの仲地佐和子リーダーは「ほかの病院で受け入れが難しい場合に対応することが大学病院の使命だと思う。今後は地域貢献にとどまらず国境を越えて最適な医療を提供できるように力を尽くしたい」と話していました。