与那国島の自衛隊駐屯地で日米訓練 米軍が空港を利用へ
来月、日米が与那国島にある自衛隊の駐屯地で予定している連絡調整所の設置訓練で、アメリカ軍は与那国空港を使って人員などの輸送を予定していることが町への取材で分かりました。
自衛隊員とアメリカ軍兵士あわせておよそ3万6000人が参加する、日米共同統合演習「キーン・ソード」で、陸上自衛隊と海兵隊は来月10日から19日にかけて、陸上自衛隊の与那国駐屯地で国民保護などを円滑に進めるための連絡調整所の設置訓練を行います。
これに伴い、アメリカ軍は民間の与那国空港を使って人員や物資を輸送し、町内の公道を通って駐屯地に運び込むことを予定していることが町への取材で分かりました。
一方、港を使用する予定はなく、演習は駐屯地内のみで行われると説明を受けたということです。
防衛省によりますと訓練には、北海道に拠点を置く陸上自衛隊の北部方面隊のおよそ40人と海兵隊員およそ40人が参加し、海兵隊員は自衛隊の大型ヘリコプターで島に移動するとしています。
台湾からの距離がわずか110キロと、台湾にもっとも近い与那国島の駐屯地をアメリカ軍が訓練で使うのは初めてで、中国が台湾への圧力を強める中、日米が先島諸島での協力関係をいっそう強める狙いもあるものみられます。