ゆいレール3両化へ 工事に密着 どう変わるのか?
那覇と浦添を走るゆいレール。
開業以降、多くの観光客を乗せる公共交通機関として活躍してきました。
そのゆいレール、来年度から3両化を予定しています。
真夜中に行われている工事に密着しました。
あたりが寝静まった深夜。
「県庁前駅」で始まった作業。
来年度から3両化を予定しているゆいレール。
車両が1つ分増えることから、新たにホームドアを設置するための工事です。
モノレールの車両の扉の位置と合わせるために、ずれがないか、数ミリ単位で確認をしながらの緻密な作業をしていました。
新たに設置しているドア。
人が行き交う中でも乗り降りしやすいようこれまでのものよりも30センチ広めに開くように設計されています。
いまこうしたドアの設置が深夜に各駅で続いています。
これまでに19ある駅のうち9つで工事が終わりました。
なぜ3両編成に変えるのか。
担当者に聞きました。
沖縄都市モノレールの企画調整官の喜納久さんは「過去のピークは(1日平均)5万5000人。これよりも1万5000人増えるというような予測がありますので、このときにしっかり対応できるように3両化に取り組んでいる」と話しています。
10年ほど前、1日あたりの乗客数は3万5000人ほどでした。
しかし、観光客の増加に比例して年々増加。
新型コロナの影響で落ち込むこともありましたがその直前2019年には1日あたり5万5000人が利用していました。
このときには、モノレールに乗りきれないほどの乗客数となる時間帯も発生していました。
ゆいレールではこうした混雑を上回り、8年後には1日あたり7万人の乗客数を予測。
この増加に対応しようと3両化を進めているのです。
2003年に開業したゆいレール。
戦後初めての鉄軌道の誕生でした。
この間、沿線の風景は変化を続けてきました。
2019年の延伸で開業した「てだこ浦西駅」。
いまは空き地が目立つ駅前ですがイオン琉球がショッピングセンターの建設計画を発表。
2024年春の開業を目指しています。
コロナ前には過去最多年間1000万人の観光客を受け入れた沖縄。
3両化だけでなく駅に降りたその先、目的地までのルート確保に課題を感じていました。
喜納さんは「公共交通機関としての利便性を高めると。乗り継ぎ利便性を高めて、まだまだ不足しているんじゃないかなと。バス会社さんやタクシー会社さんと連携しながら、公共交通機関をより利用していくような工夫が必要なのかな」と話しています。
来年度には3両化。
そしてゆいレールは開業20年を迎えます。
各駅で順次工事が進められていますが、工事が終わった駅では車両の止まる位置が変わります。
これまではホームの前後、中央部分に止まっていましたがドアが新たに設置された駅では、進行方向の一番前に停車します。
「降りる駅でエレベーターに近いからこの車両に乗っている」など使い慣れた場所と違うところに止まることになります。
変化にご注意下さい。
3両化は来年度を予定しています。
当分は2両編成と3両編成の混合での運行だということです。