ウクライナから沖縄に避難 女性3人が心境を語る

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナを逃れ、沖縄で避難生活を送っているウクライナ人の女性3人がこのほどNHKの取材に応じ、故郷を離れて暮らす現在の心境を語りました。

取材に応じたのは、ウクライナ東部出身のカタリーナ・シェフチェンコさん(17)と、西部出身のソフィア・グルチュクさん(20)、ヤーナ・シュマクさん(21)の3人です。

3人は支援団体などを通じて先月下旬までに沖縄に避難し、那覇市の日本語学校や沖縄市のホテルが受け入れに協力しています。

もともと日本の文化に関心をもっていた3人は、それぞれの日本語のレベルに合わせたクラスで週5回、授業を受けています。

授業は学校の協力により無償で提供されています。

9日は、クラスメイトたちとゲームを交えながら漢字や文法などについて学んでいました。

日本語学校の金城寛武事務局長は「すごく熱心で勉強も楽しいと聞いている。日本語を勉強することも大事だが、学校としては仲間やコミュニティーづくりを手助けしていきたい」と話していました。

3人は現在、沖縄市のホテルに滞在していて、無料で部屋と食事の提供を受けているほか、日本語学校までの送迎もしてもらっています。

ソフィアさんは「ホテルには手厚く迎えてもらい、とても感謝している。日本語を勉強して、ウクライナ情勢が落ち着いたら帰国して日本企業や大使館で通訳として働きたいです」と話していました。

また、家族が今もウクライナ西部に残っているというヤーナさんは「ニュースを見るたびにウクライナ人の命を心配するだけでなく、絶望を感じます。毎日家族と連絡を取っていますが、本当につらいです。すべての人が無事であることを願っています」と話していました。

カタリーナさんは「戦争が起こる前に日本の大学に入学する予定でしたが、戦争が起きて予定どおりにいかなかったです。日本語を勉強して日本の大学に入学したいと思います」と話していました。

3人は今後、県が無償で提供する県営住宅などに準備ができしだい、移ることを検討していて、先々の生活費などが不安だと話していました。

県によりますと、9日現在、ウクライナから沖縄に避難した人は11人に上り、このうち、数人が近く県営住宅に入居する予定だということで、県は生活に必要な家電や家具を提供するなど支援にあたることにしています。