診療所で不審者が暴れた想定の訓練 職員が対応を確認 岡山

岡山市内の医療機関でナイフを持った不審者が暴れたという想定で訓練が行われ、職員が対応の仕方などを確認しました。

岡山市南区にある診療所で行われた訓練は、待たされて腹を立てた不審者が、受付でナイフを出して職員などを脅すという想定で始まりました。
助けを求める館内放送を聞いた職員2人が駆けつけると、受付に置いてある「さすまた」を使って不審者役を押しつけ、落ち着くよう呼びかけていました。
そして、しばらくして警察官が到着し不審者役を逮捕しました。
このあと屋外で警察官が職員たちに「さすまた」の使い方の手本を見せ、相手にU字の部分を掴まれないよう一定の距離を保つことや、必ず2人以上で対応することなどを確認しました。
診療所の杉本哲也事務長は「さすまたで防御できるかと思ったのですが、間合いの取り方や警察が来るまでの時間稼ぎが難しく、これからの課題だ」と話していました。
警察によりますと、去年県内の医療機関で起きた暴行や脅迫などの犯罪は35件で、前の年より6件増えているということです。
岡山県警察本部犯罪抑止対策室の佐藤泰弘室長は「病院の構造や設備、患者の数はさまざまなので、それぞれの病院で職員の役割分担を決めておくなど、普段から備えてほしい」と話していました。