縄文土器の表現で当時の暮らし方などを専門家が議論 新見

縄文時代に作られた土器の形や文様の表現からうかがえる、当時の人々の暮らし方や考え方について、専門家が議論を交わすイベントが、新見市で開かれました。

縄文美術に影響を受けた造形作品を扱う新見市の猪風来(いふうらい)美術館で開かれた座談会には、縄文土器の研究に取り組む3人の専門家が参加し、議論を交わしました。
このうち、ジェンダーの視点から考古学を研究している岡山大学文明動態学研究所の松本直子 所長は、土器に表現された人間は主に女性で、生命をおさめる存在として、女性を人間の完全な姿と考えていたとの見方を示しました。
また、新潟県津南町教育委員会の佐藤雅一さんは、地元で多く出土する火焔型(かえんがた)土器について、実際に煮炊きに使われていたにもかかわらず、複雑な装飾が一定のルールで施されていると指摘し、意味を読み解く研究をさらに進めるべきだと話していました。
会場には、県内外からおよそ40人が集まり、専門家の議論に聞き入っていました。
縄文土器の研究と創作活動に取り組んでいる館長の猪風来さんは、「縄文土器を通して、今の文明と人類のあり方を根底から問い、今後どうしていけばよいかを考えていきたい」と話していました。