県教育委員会 高校生自殺の再発防止策 外部有識者に方針説明

12年前(H24)、岡山県の県立高校で、野球部の生徒が、監督から激しい叱責を受けて自殺した問題で、岡山県教育委員会は、再発防止策の実施に向けて外部の有識者に方針を説明しました。

岡山県の県立岡山操山高校では、平成24年に野球部のマネージャーをしていた2年生の男子生徒が、監督の教諭から激しい叱責を受けて自殺しました。
岡山県教育委員会は、これまで検討してきた具体的な再発防止策の実施に向けて20日、4人の外部の有識者から意見を聞く会合を開きました。
このうち再発防止のために作成したハンドブックについては、不適切な指導やハラスメントを、大声で怒鳴るとか、感情的な言動で指導するなどと具体的に例示したことを説明しました。
県教育委員会は、有識者の意見を踏まえ6月には再発防止策を実施したいとしています。
会合に出席した有識者の一人で「ひょうごこころの医療センター」の田中究院長は「事案の発生から時間がたちすぎている。全国でも同様の問題が起きており、再発防止に向けて提言していきたい」と話していました。

生徒の父親は「息子の自死から10年以上たってもなかなか問題の解決に向かわず、その間に妻も病で亡くなった。県教委との無意味で閉鎖的なやりとりを強いられてきた中で、今回、外部の有識者に説明がされたことは大きな前進だと感じている。より多くの方に息子のことに関心をもってもらいたいし、公正中立な外部有識者の意見を踏まえて、実効性のある再発防止策の策定が迅速に進むよう願っている」と話していました。