中学生が被爆者の話聞く授業 核兵器のおそろしさ学ぶ 備前

県内に住む被爆者を招いた特別授業が備前市の中学校で開かれ、生徒たちが核兵器の恐ろしさや平和の大切さを学びました。

備前市の日生中学校で2年生30人が参加した特別授業には、東備エリアで活動する県原爆被爆者会の3人が講師を務めました。
このうち、広島市出身で赤磐市の桑原五郎さん(78)は、生後2か月の時、爆心地から2キロほど離れた自宅で被爆しました。
5人兄弟の末っ子だった桑原さんは、父親が即死し、当時9歳の兄が大やけどをしてその日のうちに亡くなったと説明しました。
顔をやけどした別の兄が話しを聞いている生徒たちと同じ年齢だったと述べ「兄の同級生はほぼ全滅し、未来が一瞬で奪われました。今も各地で戦争が起きていますが、皆さんはこれからどう生きるのか、しっかりと考えてほしい」と呼びかけました。
生徒たちは、4月25日と26日に平和学習の一環で広島平和記念資料館などを訪れる予定で、それを前に学習を深めようとこの授業が開かれました。
生徒のひとりは「被爆した人から話を聞くのは初めてで、どんな平和がいいのか改めて考えていきたい」と話していました。