被災写真を洗って持ち主に返す活動拠点が閉鎖 倉敷 真備町

西日本豪雨で被災した写真を洗って持ち主に返す活動をしてきたボランティア団体は、新たな依頼がほとんどなくなったことから、14日で倉敷市真備町の活動拠点を閉鎖しました。

閉所式にはボランティア団体「あらいぐま岡山」の活動に携わってきた人や写真を修復してもらった人などおよそ40人が集まり、設立メンバーの1人の福井圭一さんが「思い出の詰まった大切な写真を何とか守ろうという思いで活動してきた。協力してくれた人たちに感謝したい」とあいさつしました。
「あらいぐま岡山」は、西日本豪雨の2か月後の平成30年9月に県内外のグラフィックデザイナーなどが中心となって設立し、倉敷市真備町にある工務店の倉庫を拠点に活動してきました。
これまでに被災した写真51万枚の修復を依頼され、傷みが激しく、修復不可能なものを除く48万枚について水洗いして泥を落とすなどして持ち主に返してきました。
団体では、新たな依頼がほぼなくなったことから活動拠点を閉鎖することを決めましたが、今後も依頼があれば作業場を借りるなどして取り組みを続けることにしています。
50年前の結婚式の写真を修復してもらったという74歳の女性は「心を込めて丁寧に修復してくれたことにありがとうという気持ちでいっぱいです」と話していました。