岡山の食品会社「紅麹」使っていない商品にも影響を懸念

小林製薬の紅麹原料を使った食品を自主回収する動きが県内でも広がっています。
こうした中、岡山市の食品会社では、紅麹原料を使っていない商品にも影響が広がることを懸念しています。

岡山市南区に本社がある「キミセ醤油」は、小林製薬の紅麹原料を使った「紅麹みそ」と「紅麹ごはん」の2種類の商品を自主的に回収しています。
使っていた紅麹原料は、腎臓の病気などを発症したことが報告されたサプリとは異なり、念のため回収しているということで、これまでのところ健康被害の連絡は入っていないということです。
会社では専用の電話窓口を設けて、回収対象の商品を着払いで送るよう呼びかけています。
その一方で、紅麹をまったく使っていないしょうゆなどほかの商品についても「紅麹が入っているのではないか」などという問い合わせが多く、その対応にも追われています。
食品メーカーの永原琢朗社長は「回収対象以外の商品には紅麹は使っていないので安心してほしい。今後、こうじや発酵・醸造について『危ない』という認識になってしまわないか心配だ」と話しています。

小林製薬の紅麹の成分を含む健康食品を摂取して、健康被害の疑いを訴えたのは、県内であわせて9人となっています。
内訳は、県が管轄する4つの保健所で5人、岡山市保健所で3人、倉敷市保健所で1人のあわせて9人です。
めまいやけん怠感などの症状を訴えたケースが多く、このうち1人は腎機能の数値に異常が見られ一時入院したということです。