自転車ヘルメット着用時の髪型紹介するカタログ完成

自転車のヘルメット着用は努力義務ですが、かぶると髪が乱れるという悩みを解決しようと、岡山市の大学生が中心となって考えた髪型を紹介するカタログが完成しました。

岡山市北区で完成会が開かれ、市内のノートルダム清心女子大学の学生や、JAFの職員などが参加しました。
学生たちが美容師などと一緒に考えた髪型は6種類あり、カタログには、手順やヘルメットをつけたときの様子が写真で紹介されています。
4日は実演も行われ、このうち髪をまとめてハーフアップにし、その根元にわっかを作って毛先を通す「くるりんぱ」を2回から3回繰り返して、それをひとつにまとめる方法は、3分ほどで完成しました。
ヘルメットをかぶることで髪型が崩れてしまうという悩みを解決し、おしゃれと交通安全を両立させようというのが狙いで、学生たちが中心となってアイデアを出しました。
3年生の馬越美佳さんは「『シンプルに分かりやすく』をコンセプトにしました。まだヘルメットをかぶっていない人にも『かぶりたい』と思っていただけたら」と話していました。
このカタログは今後、JAFが開催する学生向けの講習会などで活用されます。
また動画は、ノートルダム清心女子大学の公式YouTubeで公開されています。

【自転車のヘルメット着用率】
自転車のヘルメット着用が努力義務になって4月1日で1年になりました。
岡山県警察本部が3月にJR岡山駅の周辺などで1000台以上の自転車を調べたところ、ヘルメットの着用率は11.3%でした。
県内の着用率は、努力義務化前の去年2月から3月にかけての調査で4.3%、努力義務化後の5月が7.3%、7月が7.4%、8月が10.1%、11月が9.2%でした。
また警察によりますと、県内では去年1年間、自転車に乗っていた人のうち交通事故で死亡したのは6人で、このうちの4人がヘルメットをかぶっていなかったということです。
去年までの10年間に県内で発生した自転車事故の死者は128人にのぼり、このうちのおよそ40%にあたる55人が頭を打ったことによるけがが致命傷でした。
そして、ヘルメットを着けていない場合、着けていた人と比べて致死率が3.5倍でした。
県警察本部交通企画課は「事故を自分事として捉え、子どもだけでなく大人が率先してヘルメットを着けてほしい」と呼びかけています。