ARで火事を疑似体験できるアプリ 岡山市消防局職員が開発

岡山市消防局は、AR=拡張現実の技術で火事を疑似体験できるアプリを職員が開発しました。
参加者になじみがある場所で使うことで火災をリアルに感じてもらい、備えてほしいという狙いがあります。

岡山市消防局が開発したのは、専用のタブレットで使う「AR煙体験」というアプリです。
スタートボタンを押すと火災警報器の音が鳴り、画面を通して自分のいる場所がまるで火事現場のようになります。
煙は上が濃くて下にいくほど薄くなり、実際の様子を忠実に再現しています。
岡山市消防局は、イベントなどで中に煙を充満させたテントを使い、市民に火事の疑似体験をしてもらっていますが、テントの中は非日常的な空間であり、もっとリアルな状況を体験してもらうため今回、アプリを制作しました。
新年度以降、小学校や公民館での講習で活用し、参加者がよく知る場所で疑似体験することで、火災に備えてもらおうという狙いがあります。
開発したのは、岡山市消防局予防課の日高尊行消防士長で「自分の思うようにならず、何回か失敗しながら作り上げました。幅広い年齢の人に使ってもらい、住宅火災や防火について考えるきっかけになれば」と話していました。