吉備中央町の浄水場PFAS検出問題 病院で住民の健康診断

吉備中央町の円城浄水場で有害性が指摘されている有機フッ素化合物のPFASが極めて高い濃度で検出された問題で、9日、岡山市の病院が住民を対象にした健康診断を行いました。

岡山市中区の岡山協立病院に開設された「PFAS外来」には、吉備中央町の円城地区の住民など11人が訪れました。
去年(令和5年)11月に行われた住民27人を対象にした血液検査では、PFASの一部で、発がん性が指摘されているPFOAの平均値が、国の調査のおよそ78倍でした。
これを受けて外来では、PFASの影響が指摘されている腎臓のエコー検査のほか、甲状腺やコレステロール値などを調べる血液検査や医師による問診が行われました。
検査を受けた住民の1人の小倉博司さん(70)は「少し安心したが、今後、町と住民、医療機関が連携して長期的に健康調査を行うことが大事だと思う」と話していました。
岡山協立病院の高橋淳 院長は「PFASは分かっていないことも多く、住民の皆さんはとても不安を抱えている。町も今後、健康への影響を調査するということなので、協力できることがあればやっていきたい」と話していました。