倉敷市議 借金を装った破産法違反認める 岡山地裁

倉敷市議会議員が、5000万円余りの借金があるように装い、破産の手続きを進めていた罪に問われた裁判が始まり、議員は起訴された内容を認めました。

倉敷市議会議員の塩津学被告(52)は、令和3年9月に破産手続きの開始の決定を受けていますが、債権者を妨害しようと、知り合い5人と共謀してあわせて5195万円の借金があるように装い、裁判所にうその届け出をしたとして、破産法違反の罪に問われています。
29日の岡山地方裁判所での裁判で、議員は起訴された内容を認めました。
検察は冒頭陳述で「議員は、違法な金利で金を貸していて、その返還を求められた。債権者に金を支払いたくないと考え、破産を申し立てることを決意した。それをスムーズに進めようと5人に協力を依頼した」などと主張しました。
塩津議員は、令和元年に市内で開かれた音楽イベントの主催者から、暴力団対策費などとして300万円を要求した恐喝未遂の罪で去年(令和5年)逮捕・起訴され、裁判が続いています。

【土地売却装ってうその登記の疑い】
倉敷市議会の塩津学議員は、所有する倉敷市内の複数の土地を母親におよそ3500万円で売却したように装い、3年前(令和3年)の6月、法務局にうその登記をした疑いがあることが警察への取材でわかりました。
警察によりますと、議員は、同じ年の9月には裁判所から破産手続きの開始の決定を受けていて、資産を隠そうとしたとみられるということです。
警察の任意の事情聴取に対して議員は「間違いありません」と容疑を認めたということです。
警察はきょう、破産法違反の疑いで検察庁に書類を送り、捜査を終えました。