笠岡市に避難のウクライナの親子出国へ 半年暮らした団地後に

ロシアが軍事侵攻を続けるウクライナから、笠岡市に避難した親子が日本を離れることになり、住民たちに見送られて半年間暮らした団地を後にしました。

笠岡市を出発したのは、ウクライナから避難するモカン・マリーナさん(38)と、息子のイリアさん(2)です。
ウクライナのザポリージャ州出身の2人は、ことし6月から半年間、この市営住宅で暮らしていましたが、マリーナさんの娘がウクライナに残っていることから、隣国のポーランドに向かうことになりました。
見送りに集まった同じ団地の人たちや市の職員など15人を前に、マリーナさんは「日本の皆さんのおかげで幸せに過ごせました」とお礼を述べました。
そして住民たちとハグをして別れを惜しみ、拍手で見送られて駅に向かいました。
2人の部屋の隣に住み交流のあった女性は「家族を大事に穏やかに過ごしてほしい」と話していました。
笠岡市人権推進課の重見圭一課長は「地域の力で支援できたのはよかったと思う。今後もご縁があれば避難者を受け入れたい」と話していました。
岡山県によりますと、県内に避難するウクライナ人は2人の出発に伴い、20日時点で9世帯11人になりました。