自転車のヘルメット着用率アップに向け購入費補助する動き

自転車のヘルメット着用が努力義務となり8か月がたちましたが、着用率のアップなどに向けて、県内の自治体の中には、ヘルメット購入費を補助する動きが出ています。

警察が県内の自転車のヘルメット着用率を、11月に調査したところ9.2%で、1割に届いていません。
こうしたなか着用率アップを目指して、自治体のなかには、購入費の補助の動きが出ています。
このうち新見市は、自転車のヘルメットの購入金額に応じて、1000円から3000円分を「地域ポイント」で還元する計画で、対象は市が配布するJR西日本のIC乗車券を持っている市民で、1人につき1個を予定しています。
また浅口市は、熱中症対策として通気性のよいヘルメットを購入してもらう費用として、現在市内に住む中学1年生と2年生を対象に、1人3000円を上限に補助する予定で、暑い時期もきちんとかぶってもらうのが狙いです。
2つの市は、現在開かれている市議会に関連する予算案を提出しています。
ヘルメットをかぶらないと着けている場合に比べて、致死率が4倍になるというデータがあり、警察は「交通事故で頭を打つと、死亡や後遺症につながります。事故に遭ってからでは遅いので、命を守るためすぐにかぶって」と呼びかけています。
警察によりますと、ことしに入って10月末までに、県内で自転車が絡む交通事故は889件起きています。
去年の同じ時期と比べて140件多いということです。
このうち死亡した人は5人で、去年の同じ時期より11人少ないものの、けがをした人は874人と144人多くなっています。

【自転車事故防止に路面に注意喚起の文字】
自転車どうしがぶつかり1人が大けがをした岡山市の交差点に、出会い頭の事故を防ぐためこのほど、路面に注意を喚起する文字やマークが描かれました。
岡山市北区の交差点で、ことし9月、自転車2台が出合い頭にぶつかり、50代の女性が一時、意識不明となる大けがをしました。
警察によりますと、もう1台の自転車に乗っていた10代の大学生側には一時停止の規制線がありましたが、止まらず交差点に進入し、事故が起きたということです。
この場所で同じような事故が再び起きないよう、警察の依頼を受けた岡山市が11月中旬「出合頭」の文字と白い十字の「交差点クロスマーク」を描きました。
警察や道路管理者は、重大事故が発生した場所や、住民から危険だと訴えがあった場所などに、このような対策を施してルールを守るよう注意を喚起しています。
自転車をめぐっては、県内では一時停止の違反が目立つということで、警察が取締りを強化していて、ことしに入って10月末までに34台を検挙しています。
岡山西警察署交通一課の石原誠警部補は「自転車も車両なので一時停止規制がある場所では止まった上で、左右の安全を確認してほしい。大人は子どもに交通ルールの説明を」と話していました。