美術的に価値高い「赤羽刀」の企画展 瀬戸内市

美術的に価値の高い「赤羽刀」と呼ばれる刀を紹介する企画展が、瀬戸内市で開かれています。

「赤羽刀」は、終戦直後に武装解除の一環としてGHQに接収され、のちに日本側に返却された刀剣で、集められた倉庫が東京・赤羽にあったことがその名前の由来です。
瀬戸内市長船町の備前長船刀剣博物館で開かれている企画展では、鎌倉時代から江戸時代に作られた国が所蔵する赤羽刀を中心に40振りが展示されています。
このうち鎌倉時代末期に作られた長さ27センチの「短刀」は、今の神奈川県・相模国で活動した名工「正宗」の作品で、持ち手の部分にはその名がしっかりと刻まれています。
また鎌倉時代初期の「太刀」は、今の京都府・山城国の刀工「定利」が作ったもので、優美な姿が印象的です。
博物館の学芸員、杉原賢治さんは「受難の時代をくぐり抜けた美術的な価値の高い数々をぜひご覧いただきたい」と話していました。
この企画展は11月19日まで開かれています。