ハンセン病療養所「長島愛生園」の収容所跡でコンサート

8日、隔離生活を生き抜いた人たちの声を伝えるコンサートが開かれました。
行われたのは瀬戸内市にある国立ハンセン病療養所「長島愛生園」に残る収容所の跡。
ここでコンサートが開かれたのは初めてです。

コンサートが行われたのはかつて、入所した人たちが検査や消毒などを受け、最初のおよそ1週間を過ごした収容所「回春寮」と呼ばれていました。
コンサートを開いたのは、岡山市在住のシンガーソングライターの沢知恵さんと、美術家でパフォーマーの山川冬樹さんです。
ふたりは、療養所や元ハンセン病患者の差別隔離の歴史や、文化などについても研究するなどしています。
音楽だけでなく、元ハンセン病患者が書いた詩などの朗読も行われました。
山川さんは、沢さんの朗読にあわせ自身の心臓の鼓動の音を会場に響かせました。
また85年前の昭和13年に、10歳で愛生園に入所した宮崎かづゑさんの本「長い道」も朗読されました。
その後長く続く隔離生活が始まることを知らない10歳の少女の無邪気さがつづられています。