夏休み明けの不登校 NPO“焦らず子どもに寄り添って”

夏休みが終わり2学期が始まるこの時期、不登校の子どもたちなどを受け入れている岡山市のNPO法人には相談が寄せられ、担当者は「無理に学校に行かず、焦らずゆっくり課題と向き合うことが大切だ」として、子どもたちに寄り添うよう呼びかけています。

子どもたちに居場所を提供したり勉強を教えたりして、回復の手助けをする岡山市のNPO「ステップ」には登校できないという相談が、相次いでいます。
心のよりどころになればと、NPOがつくった居場所には、31日も、スタッフが見守る中、子どもたちがパソコンでゲームをしたり、レポートを書いたりしながら過ごしています。
NPOによりますと、子どもに学校に行くことを強制するとストレスがたまり、不登校が長期化する可能性や親子関係に溝ができることもあるため、まずは見守ることが重要だということです。
利用する高校生のひとりは、「長期の休みで生活リズムが崩れ、朝起きられず学校に行けなかった。行かなければいけないのにとずっと苦しんでいたが、この場所に居場所を見つけ、今は大学受験を目標に前向きに生活できています」と話していました。
NPOの原昌広理事長は「学校に行くのが苦しいと思ったらまずはいったん休憩することが大事だ。するとゆっくり今後について考えられるようになる。本人も親も焦らず、向き合っていくことが早期解決につながる」と話し、子どもたちに寄り添ってほしいと呼びかけています。

【NPOと県の相談窓口】
このNPOは電話やメールで問い合わせを受け付けています。
電話番号は086−221−1001
メールアドレスはinfo@npostep.comです。
電話は火曜日から土曜日の午前10時から午後8時、メールでは24時間、受け付けています。
岡山県教育委員会によりますと県内では最新の令和3年度のまとめで、不登校になった小・中学生の数は過去最多の3138人です。
そこで、「岡山県総合教育センター」で不登校や教育上の課題について、本人や保護者などからの相談を面談や電話で受け付け、悩みがある場合はまず窓口に電話するよう呼びかけています。
電話番号は0866−56−9115です。
受付時間は、▼火曜日を除く平日が午前9時から午後5時まで、▼火曜日が午後1時から午後5時までとなっています。