民俗芸能「大宮踊」彩る切り絵「シリゲ」の作品展 真庭

各地で伝承されてきた民俗芸能「風流踊」の1つとしてユネスコの無形文化遺産に登録された岡山県真庭市の「大宮踊」。
その踊りを彩る切り絵、「シリゲ」の作品展が開かれています。

灯籠につり下げられるシリゲは、半紙より一回り大きい和紙を刃物で精巧に切り抜き人や動物などをデザインしたもので、お盆の大宮踊の時期にあわせて毎年、真庭市の蒜山郷土博物館で作品展が開かれています。
ことしはおよそ190点が展示され、最優秀賞に選ばれた蒜山中学校3年の小谷実冴さんの作品は、迫力あるミミズクを、周りの「七宝文様」が際立たせます。
また、シリゲ制作の第一人者で、91歳の美甘榮枝さんの作品は、着物姿の女性2人が鮮やかに浮かび上がるよう、背景の「麻の葉文様」の、線の太さや密度を段階的に変化させています。
博物館の学芸員、宮本かづみさんは「蒜山の夏の風物詩、大宮踊を彩るシリゲをじっくりと見ていただきたい」と話していました。
作品展は、今月(8月)いっぱい開かれています。