西日本豪雨から5年 経験を共有し防災意識高める催し 岡山

今月(7月)6日で5年となった西日本豪雨の経験を共有し、防災への意識を高めてもらおうという催しが岡山市で開かれました。

この催しは岡山県が開いたもので、岡山市北区の会場にはおよそ300人が集まりました。
パネルディスカッションでは、災害から命を守るためにできることについて議論が交わされました。
総社市下原地区の自主防災組織で活動する川田一馬さんは、アルミ工場の爆発と浸水で大きな被害を受けながらも地区の住民全員が無事に避難した経験を振り返り、「最後は、家族や近所の人とのつながりの強さが生死を分ける。災害を想定した地域の避難訓練を毎年、継続して行うことが大事だ」と話しました。
また、NHK岡山放送局で気象キャスターを務めている中島望さんは、身近な人の呼びかけが避難につながりやすいとしたうえで「大雨など災害の危険を伝えるニュースを見たら、家族などにも伝えてほしい」と呼びかけました。
このほか、会場には、倉敷市真備町の小田川の堤防や被害を受けた店などを、被災直後と4年たった去年、同じ場所から撮影した比較映像を使ったVR=バーチャルリアリティーの体験コーナーも設けられました。
西日本豪雨のあと、防災士の資格を取得したという岡山市の50代の女性は「VRの被災直後の映像は鬼気迫るものだった。同じ被害が出ないように意識を高めたい」と話していました。