地域の昔の生活まとめた冊子 吉備中央町で大学生が住民に贈呈

吉備中央町で、大学生たちが昔の農村の生活について調べて冊子にまとめ、住民たちに贈りました。

吉備中央町の豊野公民館で開かれた贈呈式には、調査にあたった岡山県立大学の大学生と地域の住民などおよそ30人が集まりました。
完成した冊子「農村に生きる・語りの地図帖」は、大学生たちがお年寄りなど14人から聞いた、戦前から戦後にかけての地区での暮らしの様子や江戸時代の庄屋で酒蔵としても栄えた「小出家」の歴史について、調べたことがまとめられています。
昭和26年に、地元の中学校で行われた大相撲の巡業の様子など、住民から提供された思い出の写真や子どものときに遊んでいた場所をまとめた地図も収録されました。
住民の1人は「この冊子を見ることで、地域の生い立ちを知ることができます。子どもや孫にも伝えていきたい」と話していました。
大学生の1人は「今とまったく違う暮らしをたくさん知ることができて楽しかった」と話していました。
冊子は1000部つくられ、町内の小学校などにも配られる予定だということです。
調査に協力した公民館の下山親志館長は「希薄になった地域の人と人とのつながりが昔のように戻るきっかけになれば」と話していました。