小学生が伝統工芸品「郷原漆器」を学ぶ 真庭

真庭市の蒜山地域の伝統工芸品「郷原漆器」の魅力を地元の子どもたちに知ってもらう体験授業が行われました。

授業は真庭市の八束小学校で行われ、5年生18人が参加し、地元で活動する木地師高月国光さんが講師を務めました。
蒜山に自生するヤマグリをくりぬき、うるしを塗った「郷原漆器」は、およそ600年前から続く伝統工芸品で、県の重要無形民俗文化財に指定されています。
子どもたちは特徴や歴史について説明を聞いたあと、お湯を注いだ漆器に触れ、プラスチックのおわんに比べて熱が伝わりにくいため持ちやすく、保温性が高いことを実感していました。
このあと、木製の皿に顔料を混ぜたうるしで絵を描く体験が行われ、子どもたちは筆やつまようじを使い海や雲、植物を描き、なかにはより華やかに見えるよう、金粉をふりかけてもらう子もいました。
絵皿は十分に乾燥させたのち、2学期の初めに子どもたちに手渡されるということです。
蒜山の山々が田植え前の水を張った田んぼに映り込む「逆さ蒜山」を描いた女子児童は、「歴史ある郷原漆器が地元にあることがうれしいし、こんなにいいものがあることをみんなに知ってもらいたい」と話していました。