岡山市の千足古墳の復元・整備完了 石室を報道陣に公開

岡山市の造山古墳群のひとつで、国の史跡に指定されている千足古墳の復元や整備が完了し、その石室が28日報道陣に公開されました。

岡山市北区にある千足古墳は、5世紀につくられたとみられる前方後円墳で、岡山市が平成27年度から復元や整備を進めてきました。
3月末にその作業が終わり28日、埋葬された遺体や銅鏡や刀などが出土した石室が、報道陣に公開されました。
石室は長さ2.9メートル、幅1.8メートルで、保存のため内部には入れませんが、ガラス越しに石室を区切っていた「石障」と呼ばれる石の板のレプリカが見ることができます。
この石障は九州の石が使われ、九州の古墳と同じ幾何学模様が施されていて、岡山と九州のつながりを示しています。
また古墳の上には、出土した埴輪の複製品が245個ずらりと並べられています。
岡山市文化財課の西田和浩さんは「この石室は九州から石材や技術者を連れてきて、作られたと考えられる。非常に貴重な石室なので、古墳時代の岡山のことを想像しながら、多くの人にみてほしい」と話していました。
千足古墳の石室は、4月30日から月曜日と年末年始を除き、午前10時から午後3時まで一般公開されます。