「2024年問題」物流業界の対応

皆さんは「2024年問題」ということばをご存じでしょうか。
トラックドライバーの健康を守るため、来年2024年4月に労働時間の規制が強化されます。
働く時間が減るため輸送量も減少し、物流が大変になるということで「2024年問題」と呼ばれています。
民間のシンクタンクの試算では、このまま対策を打たなければ、再来年2025年には、28%の荷物が運べなくなる可能性があるとしています。
労働時間の削減を図りながらどう物流量を確保するか。
その解決策の一つとして注目されているのが、輸送コースに中間地点を設けてリレー方式で荷物を運ぶ方法の『中継輸送』です。
おととしこの仕組みを導入した岡山市中区にある運送会社「鶴信運輸」は、さらなる時間の短縮を目指して「スワップボディコンテナ車両」と呼ばれる車両を採用しました。
この車両は、専用の装置でコンテナだけを簡単に取り外すことができ、コンテナは別の車両に簡単に載せ替えられます。
一般的なトラックで『中継輸送』を行うと、コンテナの中身をひとつずつ出して、入れ替える必要があるため、時間もかかり肉体的な負担も大きいことが課題でした。
この運送会社は「2024年問題」を契機に「長時間働いて肉体的にきつい」という物流業界のイメージを変えていこうと意気込んでいます。