IT技術で高齢者施設からの救急搬送を支援 吉備中央町
国の「デジタル田園健康特区」に指定されている吉備中央町で、高齢者施設からの救急搬送をIT技術で支援するサービスが始まることになりました。
サービス開始に向けて町役場で開かれた説明会には、高齢者施設の担当者ら11人が参加し、スマートフォンを使った支援サービスの利用方法を学びました。
このサービスでは、スマートフォンで患者の容体や、ふだん飲んでいる薬などの情報を書き込んだチェックシートを撮影すると、救急隊員や医療機関と即座に画像を共有したり、メッセージをやりとりしたりすることができます。
町内には救急指定病院がなく、重症の患者はおよそ1時間かけて町外に搬送していますが、これまでは電話でやりとりしていた情報が素早く伝えられることで、病院到着後により早く治療を行えるようになると期待されています。
説明会に参加した高齢者施設の担当者は「病院とも連携して早急な対応がとりやすくなるので、ご家族やご本人にも心強いものになると思う」と話していました。
支援サービスは3月下旬から順次、運用が始まる予定で、吉備中央町の山本雅則町長は「全国の同じような中山間地の参考になるような成功事例をつくっていきたい」と話していました。