岡大病院 コロナ患者の病床確保交付金19億円余を過大受給

新型コロナウイルスの入院患者を受け入れる病床を確保した医療機関を補助するための交付金について、岡山大学病院が昨年度までの2年間に、19億円余りを過大に受給していたことが分かりました。

岡山大学病院が過大に受給していたのは「空床補償」と呼ばれる新型コロナ関連の交付金です。
患者の受け入れで休止した病床や、確保したものの埋まらなかった病床に対し、国から都道府県を通じて、医療機関の機能に応じて1床ごとに1日1万6千円から43万6千円が支払われます。
この交付金について、岡山大学病院が実際よりも高額な病床の単価で申請し、昨年度までの2年間で、あわせて19億円余りを過大に受給していたことが分かりました。
この交付金については、不適切な支出があったとする会計検査院の指摘を受けて、厚生労働省が去年11月、都道府県に対し医療機関に自主点検を求めるよう通知していて、今回の過大な受給は岡山大学病院の自主点検で判明したということです。
病院の関係者はNHKの取材に対し、意図的な過大請求ではなかったとして、19億円余りを国に返還するとしています。

岡山大学病院の前田嘉信病院長は「このような事案が発生したことは誠に遺憾であり、関係の皆様に心より深くおわび申し上げます。今後は事務処理のチェック体制を、よりいっそう強化するなど再発防止に全力で取り組んでまいります」とコメントしています。