矢掛町 松林再生の取り組みで児童が森林保全の大切さ学ぶ

矢掛町で進められている松林再生の取り組みの一環として、地元の小学校で森林保全の大切さを学ぶ授業が行われました。

この授業は、矢掛町と協定を結んで松の植樹活動を続けている大阪の化学メーカーが、矢掛小学校の5年生の児童33人を対象に行いました。
この化学メーカーは、主に松やにを原料とする薬品などの製造を手がけていて、子どもたちは、松やにがどのように役立っているかを知るため、松やにからつくられた紙のにじみ止めの薬品を塗った紙に水をたらし、はじき具合の違いを比べる実験を行いました。
そして、世界全体の松やに生産量をまかなうためには、岡山県と同じ広さの松林が必要なことや、かつて猛威をふるった「松食い虫」の被害で、昔からあった多くの松林が町内から姿を消していて、再生のために植樹活動が続けられていることを学んでいました。
子どもたちは「松林は大切なものだと知ったので、大人になっても環境を守っていきたい」などと話していました。
講師を務めた化学メーカー荒川化学工業の中島綾香さんは「再生可能な天然資源として松の植樹を続けているので、子どもたちにもその思いを伝えたい」と話していました。