倉敷市で太平洋戦争中の地下工場の保存を考える見学会
太平洋戦争中、空襲を避けるため建設された航空機の地下工場跡の保存のあり方を考えるための見学会が倉敷市で行われました。
倉敷市水島地区の亀島山の地下にある工場跡の見学会には、市民など7人が参加しました。
旧日本軍の戦闘機を生産していた三菱重工業の水島航空機製作所が空襲から製造設備を守るため、昭和19年から建設した工場の跡で、参加者たちは、保存活動を行うグループの案内で、工作機械が設置されていた場所などを見て回り、建設には朝鮮人労働者が動員されたことや多くの青少年が部品の製造に従事していたなどと説明を受けました。
工場の跡は、ふだんは閉鎖され、老朽化が進んでいて、保存のあり方が課題で、見学後、参加者は意見交換を行い、平和学習や観光資源として活用するため、資料館を設置したらどうかなどアイデアを出していました。
見学会を企画したみずしま財団の林美帆研究員は「工場跡のことを多くの人に知ってもらい、保存に向けた機運が高まるように活動していきたい」と話していました。