見回りいらず 有害鳥獣わな確認センサー貸し出し 吉備中央町

農作物に被害を与える鳥獣の駆除にあたる人の高齢化などが進む中、吉備中央町は、見回らなくてもわなの状態を確認できるセンサーの貸し出しを始めました。

21日に開かれた説明会には、有害鳥獣の捕獲許可を得ている猟友会のメンバーが参加し、メーカーの担当者からセンサーの使い方の説明を受けました。
センサーにはGPSが搭載されていて、わなに獲物がかかると、その位置情報が町内6か所に設置された中継装置を経由して、利用者のスマートフォンなどに送られます。
吉備中央町では、コメやサツマイモなどがイノシシやサルに食い荒らされる被害が相次ぐ一方、駆除にあたる人の高齢化や、担い手不足が課題になっています。
センサーの導入でわなを頻繁に見回らなくても鳥獣を捕獲できているかどうか確認できるため、町では課題の解決に向けて期待を寄せています。
今年度は実証実験として、およそ50台を貸し出すことにしています。
説明会に参加した猟友会のメンバーは「わなを見回る時間の短縮になるし、労力も経費も削減できてありがたい」と話していました。
吉備中央町農林課の山口文亮課長は「特に収穫前の農業被害が目立っているだけに、駆除の労力を軽くすることで被害の軽減につなげたい」と話していました。