岡山大学発がん新薬実用化へ加速

岡山大学とバイオベンチャー企業が共同で開発を進めている、新しいがんの治療薬が国が優先的に審査する対象に指定されました。
また、総額500億円以上で大手製薬会社とライセンス契約を結んだということで、岡山大学発の新しいがん治療の実用化に向けた動きがさらに加速する見込みとなりました。

これは岡山大学の藤原俊義教授と岡山大学の研究者らが設立したバイオベンチャー企業「オンコリスバイオファーマ」が記者会見をして発表しました。
それによりますと藤原教授らは風邪の原因となるウイルスの遺伝子を組み換え、がん細胞を選んで破壊する特徴があるウイルス製剤「テロメライシン」を開発しています。
このウイルス製剤は健康な細胞は傷つけないため患者への負担が少なく、食道がんの患者17人を対象に臨床研究や臨床試験を行った結果およそ70%の患者に高い効果がみられたということです。
この結果、厚生労働省は新薬を認可するかどうか優先的に審査を行う「先駆け審査指定制度」の対象に「テロメライシン」を指定したということです。
また、特許を持つ「オンコリスバイオファーマ」は大手製薬会社「中外製薬」と総額500億円以上で開発や製造などに関するライセンス契約を今月8日付けで締結したということで、実用化に向けた動きがさらに加速する見込みとなりました。
早ければ2年後にも実用化できる可能性があり、藤原教授は「患者に優しい治療法なので少しでも早く実用化し、治療に役立てたい」と話していました。