戦時下の暮らしやシベリア抑留などを紹介する展示会 大分市

戦時下での暮らしぶりや、シベリア抑留の過酷な実態などを紹介する展示会が大分市で開かれています。

大分市の県立美術館で開かれているこの展示会は、戦中から戦後にかけてのさまざまな写真や現物資料などを保存・展示している都内の施設、「しょうけい館」と「昭和館」、それに、「平和祈念展示資料館」の3つの施設の展示物が紹介されています。

このうち、「昭和館」のコーナーでは、大分県をはじめとする各地の戦中から戦後にかけての暮らしぶりを写真などで紹介していて、現在の中津市で撮影された写真は大勢の人が駅に集まって出征する兵士を見送る様子が写し出されています。

また、第2次世界大戦後のシベリア抑留をテーマにした「平和祈念展示資料館」のコーナーでは、抑留から日本に戻った人が強制労働の様子などを描いた絵画などが展示されていて、極寒の地で厳しい労働を課せられたことが伝わる内容となっています。

このほか、別府市出身で現在のウクライナ東部の収容所でおよそ3年間過ごした人が家族に向けて送った、近況を伝えるはがきなども展示されています。

昭和館学芸部の土屋心さんは「それぞれの切り口から展示をしているので、いろいろな視点で戦争について考えるきっかけにしてほしい」と話していました。

この展示会は今月30日まで開かれています。