豊後高田市の田染荘で御田植祭

かつての荘園の一部で、国の重要文化的景観に選ばれている豊後高田市の田染荘で五穀豊穣を祈る恒例の「御田植祭」が行われました。

豊後高田市の田染小崎地区にある田染荘は、平安時代に宇佐神宮が開発した荘園の一部で、中世の農村の景観が維持されているとして、国の重要文化的景観に選定されています。

9日は五穀豊穣を祈る恒例の御田植祭が行われ、宇佐神宮の神職が田んぼの一角で神事を行いました。

続いて牛にふんした人が田んぼを歩いて「代かき」の様子が再現され、牛役の人は、突然暴れだして牛使いを押し倒すなどユーモアたっぷりに演じていました。

このあと、昔ながらの早乙女姿の人など200人ほどが参加して田植えが行われ、15アールの田んぼに入った参加者たちは列になって腰をかがめ、苗を1つ1つ植えていました。

この祭りに合わせて大阪から両親と帰省した兄弟は「泥だらけになったり、苗を植えたりするのが楽しかったです」と話しました。

また県内から参加した大学生は「田植えをしたら腰が痛くなりました。農業の大変さがわかりました」と話していました。

10月には収穫祭が行われ、収穫したコメの一部は、宇佐神宮に奉納されるということです。